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日光国立公園縦断チャレンジ〜⑧太郎山〜

日光国立公園縦断チャレンジも3日目の午後になりました。

白根山を下り、湯元温泉の駐車場で休憩をして、走りたくて走りたくてウズウズしていたであろう新たなペーサー3人が加わり、ここからはペーサー4人の豪華バージョンに!

ここからのコースは、まず切込・刈込湖へむけて美しい森の中のトレイルを進んでいきます。

比較的フラットなこのコースはよく整備もされていてとても走りやすいトレイル。

湯元でしっかり休憩も取れたし、みんなでワイワイとお話ししながら行けたので、この辺りはかなり軽快に進んんで行けたように思います。


切込・刈込胡周辺の森の中


切込・刈込湖あたりでは天気は曇りだったのですが、次のエイドの山王峠に近づくとパラパラと雨が降ってきました。

今回のチャレンジ中では初めての雨です。

サポーターの二人が待っている山王峠に着く頃には本格的な雨になってきて、気温もだんだんと下がってきました。

山王峠には雨宿りできるような場所はないので、急いでレインを上下着て、しっかり補給をして、次の山へ向かいました。


雨が降り出してきた山王峠


山王峠からはまずは山王帽子山(2077m)に登り、その後太郎山(2367m)を目指します。

山王帽子までは短調な上りが続きます。

峠でレインを上下きたのですが、上りではやはり暑くなって汗をかいてきたので、上は脱ぎました。

ペーサーの宇賀神さんはカメラマンも担当してくれていて、GoPro片手に前へ行ったり後ろへ行ったり、撮影を始めるときは「カメラ回すよー」と声をかけたりと、カメラマンとしての仕事をしっかりと全うしていました。

川治温泉からペーサーを続けてくれている豊嶋さんはずっと先頭を引っ張ってくれていて、菅沼さんと鈴木さんはいろんな話をしてくれて、と、この時はペーサーの皆さんの役割がはっきりと分かれていて、さすが「宇都宮トレラン愛好家の集い」のナイスチームワークだったと思います。


太郎山への登りも急登が続く。


山王帽子山を超えて、200mぐらい下りて、太郎山への登りをまた淡々と登っていきます。

雨がだんだんと強くなってきて、太郎山手前ではまたレインの上を着ました。

時間も夕方ぐらいになり、標高も2000mを超えていて気温はかなり下がってきたように感じました。

太郎山手前の小太郎山はお天気が良ければ中禅寺湖や男体山、その他の日光の山々や群馬や福島の方の山も見渡せる絶景ポイントなのですが、この日はもちろん視界ゼロ。

稜線に出て風も強くなってきました。



小太郎山に到着!本当は360度ナイスビューなんだけど・・・


小太郎山から太郎山へは切り立った崖の上のような尾根も通過しますが、視界ゼロなので高度感も特にありませんでした。

そして17時過ぎ頃に太郎山へ無事に登頂しました。

ただ、風も雨も強くなってきたので、休憩などはせずに写真だけ撮ってすぐに下山。


太郎山登頂!でも寒い〜!!


太郎山から志津林道への下りもなかなかの急斜面。

ガレ場や一枚岩をロープを使って下りるような場所もあり、ここはかなり慎重にならなければいけません。

そしてさらに雨が強くなってきて、登山道は川のように泥で濁った雨水が流れていました。

雷の音もたまに聞こえてきましたが、幸い遠いようでした。

ただいつ近づいてくるかも分からないので、急いで下りたいけれど、脚はキツいし急傾斜と豪雨でペースは全く上がりません。

それでも一人じゃなく、みんながいることで心は落ち着けていたと思います。

ただでさえ長い下りですが、慎重に下りていったぶん思ったよりも時間がかかってしまいました。

林道におりた頃には辺りは真っ暗になっていました。

そして強い雨に打たれ続けた体は完全に冷え切ってしまいました。

林道を走って体を温めたいけれど、走るほどの気力と体力が残ってなく、歩くのでやっと。

6kmほどの下り基調の林道ですが、真っ暗で周りは見えないしずっと同じところを歩いているような感覚で、本当に終わるのかなって思いました。

雨も弱まることはなく、この時が今回のチャレンジの中で一番メンタル的にキツかった時間かなと思います。


雨が強く真っ暗な林道は本当にメンタルがやられていました・・


そしてなんとかサポーターが待っていてくれている三本松駐車場に着いた時には低体温症の一歩手前ぐらい体は冷え切ってしまっていました。

すぐに車に入って毛布を被って温かいスープをもらいました。

落ち着いてきたところで着替えをして、車のヒーターをガンガンにしてもらって、なんとか体があったまってきました。

体があったまると眠気も気だして、ここで40分ほど眠りました。


起きた頃には雨はだいぶ小雨になっていました。

正直、ここ三本松に着いたときは、私の気持ちはだいぶ落ちていて「もうここでやめようかな」と思っていました。

こんなに雨も降ってトレイルも地盤が緩んで危ないんじゃないかとか、ここまで来られたから上出来なんじゃないかとか、本当にそんなことを考えていました。

でも、40分ぐっすり眠って体も温まって、起きてみんなのところに行くと、みんなは元気に話したりしていてその感じがなんかすごく明るく感じて、そこで「まだ先へ進もう」と思うことができました。


みんなと話してると元気が出ました!


先へ進む決心ができて、準備を始めて、そしてここまでペーサーを務めてくれて宇賀神さんと菅沼さんからパワーチャージしてもらって、8月30日22時過ぎごろにペーサーのお二人と共に三本松を出発しました。


ここから先は戦場ヶ原を抜け中禅寺湖南岸の山々を越えていきます。

次のエイドまでは一番時間がかかる区間ですが、一歩一歩進んでいけばたどり着くと自分に言い聞かせて次の山である黒檜岳へ向けて進んで行きました。


スタートから三本松まで

距離:193km

獲得標高:11482m

時間:60時間30分

睡眠時間:2時間14分


続きは⑨黒檜岳・社山編へ


Yukari Hoshino

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